天平文化に酔う。 その2. -正倉院展を観るー
○ 今年も、10月31日(水) 奈良国立博物館における第64回正倉院展を観に行った。先に東大寺ミュージアムで法華堂の宝物展示を観たり、工事中の正倉院方面を散策したりして時間が過ぎ、入館は午後4時55分だった。(この時間になると待ち時間はゼロになっていた)
○ 今回の目玉出陳は「瑠璃坏(るりのつき)」で、間近で観るための待ち時間は15分間だった。(待たなくても、1.5m位までは近づける)
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○ コバルトの発色が鮮やかで、周囲に同質のガラスリングが22個貼りめぐらされた斬新なデザインのガラス坏。ペルシャで作られたとの説がある。シルクルートを通って何人の手を経て、どの様な運命を辿って海を渡り、聖武天皇の愛用品となったのであろうか。銀製鍍金の台脚には、先端が霊獣の頭部に変化した唐草文が毛彫りされている。脚は朝鮮半島の製品と考えられている。
○ ほかに印象に残った出陳品。
螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)
濃い紫檀の地に、夜光貝の貝殻を貼り付けた螺鈿細工が映える。
左右に顔が人、体が鳥という特異な生き物を配している。
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木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)
当時、人々を熱中させた遊び、双六のボード。
側面や脚に細やかな図柄は木画で、本体に象牙や鹿の角、黒檀などをはめこんで
描いている。

密陀彩絵箱(みつださいえのはこ)
黒塗りの木箱に、白と橙色の顔料で鳳凰や唐草、雲などがダイナミックに
旋回する図柄を描いている。大仏開眼会で使った献物箱と思われる。
中央の貼り紙には、納 丁香青木香 会前東大寺 と書いてあるそうだ。
○ 正倉院宝物約9000件のうち中核となるのは、光明皇后が東大寺に献納された故聖武天皇のご遺愛品なのであり、上掲 螺鈿紫檀琵琶や木画紫檀双六局などの出陳品を観ていると、それらを扱った往時(1250年以上前)の華やかな天平びとの姿や 立ち振る舞いが 現代に蘇ってくるような感覚にとらわれる。
おわり
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紅葉の東大寺~正倉院 周辺散策
○ 毎年、正倉院展を鑑賞する前に、東大寺周辺を散歩する。真っ先に行くのが南大門。高さ8㍍余の巨大な阿吽の両仁王像を見るためだ。この前に立つと何故か心が落ち着き、生きる力が湧いてくるような気がする。
○ 昨年は、東日本大震災と原発事故の影響で外国人の姿が少なく、南大門前は閑散としていた。今年は、欧米人観光客はちらほら見受けられるが、国際紛争の影響で韓、中、台からの観光客は皆無だった。中高校修学旅行生徒の姿は少し増えてきているようだ。

○ 南大門をくぐり、左脇にある東大寺ミュージアムに入る。修理中の法華堂(三月堂)諸仏がここに避難展示してあり、ゆっくりと心行くまで鑑賞できた。
そこを出て、大仏殿中門を左へ曲がり 西側回廊沿いに正倉院まで 人の行き来も疎らな静かな通りを ゆったりと約1時間散策した。
写真下は、大仏殿(正面)
正倉院東宝庫(左の瓦屋根)と工事中の(工事屋根に覆われた)正倉院。
おわり
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