正倉院展を観る。
○ 本日(10月26日)、正倉院展を鑑賞した。奈良国立
博物館(会場)のある奈良公園周辺は、どこへ行っても
外国語が飛び交ひ、国際色豊かだった。会場内でも外国
人の姿が目立った。
出陳宝物は64件(初出陳9件)で、今年は、入場者が
十重二十重に取り巻くやうな人気のある目玉出陳品は
なかった。
〇 今年は、光明皇后が756年に聖武天皇の遺愛品を
献納されてから1260年、天皇が身近に置かれてゐた
品々も多く、それが時の流れを感じさせずに瑞々しく
迫ってくる。また、工芸的に優れた宝物も驚きだ。それら
の中から宮廷生活の匂ひの感じられる2点だけを紹介
する。
その1. 漆胡瓶(しっこへい)
(高さ41.3㎝胴径18.9㎝)
聖武天皇が身近で利用されてゐた水差しか?ペルシャ(イラン)風の
デザインで、器の文様は、黒漆を塗った上に銀の薄板で鹿や草花を表
はしてゐる。制作当初は、銀が白く輝く美しいものであったらう。中国・唐
で制作されたとみられる。
その2. 牙櫛(げのくし)
(長さ10.2cm)
高価な板状の象牙(ぞうげ)を使った櫛。124本の細かい歯を作る
には高等技術が必要で、唐から入ってきたものやうである。(3本展示
中の1本)
このやうな宮廷で日常使用される道具が、海を越えて運ばれてきた
ものであることに感動する。それにしても、電動の道具などなかった
当時、どんな方法で制作したのか、その精巧な技術に舌を巻く。
をはり
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