福島7丁目北交差点の南東角にある。前田アパートと関西将棋会館との中間に位置するので、聖は更科食堂とともによく利用した。

 後年、羽生と村山がばったりと大阪の将棋会館の近くで出会ったことがあった。「食事に行きませんか」と村山は好きな女の子をデートに誘うようにおずおずと申し出た。そして、羽生を福島食堂に連れていったのだった。
 うらぶれた定食屋で羽生と村山は向かいあって焼き魚をつついた。それから、村山は将棋の話や好きな本の話、映画の話などを楽しそうに羽生に聞かせた。羽生も村山のジョークに笑い転げた。 二人にとって、それは夢のような楽しいひとときだった。