村山聖について、彼の師匠森信雄七段は後年 彼について こう語った。「私が村山聖を好きなのは、将棋にひたむきだったことと、病気のことも含めて一切グチを言わなかったことである。無念さや切なさ、遣り切れなさ、口惜しさ..その思いをすべて黙って将棋にぶっつけていたような気がする。」 聖は幼時より腎臓に重い疾患を持っており、生きること自体が闘いであった。いつまで生きられるかという思いを心の片隅に置き、名人を目指して指す彼の将棋は その必死さ において尋常なものではなかった。
平成9年2月1日 第30回早指し選手権戦決勝の対田村戦。 東京に居を移して以来、田村四段とは気が合って、よく一緒に酒を飲み麻雀で遊んだ仲間だった。彼も村山に負けないくらい純粋を絵に描いたような男だった。 その田村に勝っての優勝だけにその喜びも大きかった。